『 トロン:レガシー 』 (2010)
監 督 : | ジョセフ・コシンスキー | キャスト : | ギャレット・ヘドランド、ジェフ・ブリッジス、オリヴィア・ワイルド、 マイケル・ シーン、ボー・ギャレット、ブルース・ボックスレイトナー、 ブランドン・ジェイ・マクラーレン、ヤヤ・ダコスタ、 ジェイムズ・フレインセリンダ・スワン、スティーブン・リズバーガー | 1982年に世界初のデジタルCGを導入したSFアドベンチャー『トロン』の続編。主演を『トロイ』『エラゴン』のギャレット・ヘドランド、その父を『クレイジー・ハート』のジェフ・ブリッジスが演じる。「それは、人類がついに到達した未来の3D体験」 20年前に失踪した父から届いたメッセージに従い、サムは全ての不完全性を排除した理想世界「トロン」へ向かう。そこで未知なる敵との戦いを繰り広げつつ、彼は隠された秘密に迫っていく。 |
Good! ・いい意味で期待を裏切られました。まるで自分が異世界に入ってしまったみたいな感覚に陥り、ズップリのめり込んで観てしまいました。「新時代の映画ってこんなのなんだろうなぁ」と、思わず感じ入りました 。 ・久し振りにグッとくる悪役に出会えました。ズースを演じるマイケル・シーン、最高です! 格好よすぎて泣けます! 失神ものの良キャラクターです。 ・SFというよりは「不思議の国のアリス」のようなお伽話です。最新技術を駆使した映像とサウンドを存分に楽しめる、まさにエンターテイメントを存分に体感できる作品だと思います。バイクシーンや人体の破壊される描写、そしてダフト・パンクのDJに鳥肌が立ちっぱなし! ・現実世界を2D、仮想世界を3Dとはっきり分けた構成は、賛否が分かれるところか。『サマー・ウォーズ』のような世界観が好きな人は、きっとこの作品もハマれるのではないだろうか。 ・光と影のアートともいえる世界観と色彩は健在。レコグナイザー、ライト・サイクル、ディスク・バトル等の見せ場も、見事に21世紀的にアップデートされていた。 ・昨今SF映画に求められている「新鮮さ」は皆無。だが、どこか懐かしさの漂うレトロなカッコよさに痺れる。ネオンのように光る造形物、父子の絆、ミステリアスなヒロイン、重低音を奏でる電子的な音楽……かつてのSF映画たちの名シーンが頭の中で蘇った。 ・クオラがとても可愛い。綺麗で、純心で、そして強い。映画のヒロインにこれだけ恋心を抱いたのは初めて。 ・『アバター』が自然で構成された世界での飛翔を中心に据える一方、こちらは暗黒と人工光の無機質空間での疾走を展開。オリヴィア・ワイルドの屈託ない笑顔が可愛らしい。ヒロインでは明らかに『アバター』よりこちらに軍配が(笑)。 ・テクノサウンドと電脳世界のポップな融合だけでも存分に世界に浸れます。電脳世界で自然発生する生命体など、世界観に戸惑う人も多いと思いますが、逆に人間性の根本を考えさせられる侮れない秀作。 ・真っ暗闇の中、光の線で描かれる世界観が独特で美しい。自分も普段、パソコン内の不必要なものに簡単にDeleteキーを押している。その時、コンピュータ内では断末魔が響いているのかもしれない。
DVD CD 書籍 フィギュア No good
・前作はコンピュータ内の仮想空間を駆け巡る冒険物語だったのだが、今回はやけに大味な印象。単なる戦士同士の戦いになってしまった。リアル世界とバーチャル世界のせめぎ合いを映像化するのは難しいと思うが、そこを描写してこそ『トロン』だろう。 ・映像重視のしわ寄せで、ストーリーが極めてシンプル。主要登場人物もやたらと少なく、主人公が強すぎる。ラストも予想通りで何の捻りもなく、退屈な映画でした。 ・脚本や演出に特に秀でたものが無い以上、この作品が成功する唯一のキーは「映像技術」であったはずなのだが、前作のようなインパクトを与えるにはまだまだ荷が重すぎた。『トロン』というタイトルが背負う宿命は、非常に重いものなのだと再認識。 ・前作の『トロン』は、作るのが早すぎた映画だった。だが、今回の映画は逆に遅すぎた気がする。ここまでインターネットが普及してしまった現代、あのレトロなSFが人々に素直に入り込む余地は、もうないのでは。 ・ストーリーが酷い。特に仮想世界に入った直後の展開があまりにも唐突で、何が起きているのか全く分からない。3Dも効果的とは言えず、正直期待外れ。 ・CG技術は確かに綺麗で凄いのだが、今やすっかり慣れてしまって全く驚きや感動がない。クリエイターの想像力はもう枯渇してしまっているのだろうか。キレイなだけじゃダメだ。リアル感が必要なのだ。 ・前半のテンポが後半になって急激に失速。ダラダラと会話シーンが続き、展開も強引な上に一本調子。 素晴らしい映像と音楽がもったいない作品。 ・CGの発達した現代で、映像の美麗さだけで『トロン』の続編を作る意味があったのだろうか。実体化した電脳女性をバイクに乗せて朝日を眺めたところで、果たして新しい世界が広がったのだろうか。……そこは本当に出口なのか? ・この映画を観ていると、「3Dは映画を駄目にする」とつくづく実感させられる。ゲーム画面のような映像、希薄なストーリー……とても最後まで起きていられない。 ・フリスビーで遊んでいるだけのような、幼稚なディスク・バトル。スピード感がなく迫力に欠けるバイクのアクション。終盤の空中戦も見応えがなく全然盛り上がらない。何でもこの監督、本作が初監督だとか。こんな超大作に新人を起用するなと言いたい。
【関連作品】 『トロン』 (トロン関連、ジェフ・ブリッジス主演、ブルース・ボックスライトナー出演) 『エラゴン 遺志を継ぐ者』 (ギャレット・ヘドランド出演) 『トロイ』 (ギャレット・ヘドランド出演) 『トゥルー・グリット』 (ジェフ・ブリッジス主演) 『ヤギと男と男と壁と』 (ジェフ・ブリッジス出演) 『クレイジー・ハート』 (ジェフ・ブリッジス主演) 『アイアンマン』 (ジェフ・ブリッジス出演) 『ビッグ・リボウスキ』 (ジェフ・ブリッジス主演) 『ブローン・アウェイ/復讐の序曲』 (ジェフ・ブリッジス主演) 『フィッシャー・キング』 (ジェフ・ブリッジス出演) 『タッカー』 (ジェフ・ブリッジス主演) 『スターマン/愛・宇宙はるかに』 (ジェフ・ブリッジス主演) 『天国の門』 (ジェフ・ブリッジス出演) 『キングコング』1976年 (ジェフ・ブリッジス主演) 『サンダーボルト』 (ジェフ・ブリッジス出演) 『ラスト・ショー』 (ジェフ・ブリッジス出演) 『ブラッド・パラダイス』 (オリヴィア・ワイルド、ボー・ギャレット出演) 『カンバセーションズ』 (オリヴィア・ワイルド出演) 『アリス・イン・ワンダーランド』 (マイケル・シーン出演) 『フロスト×ニクソン』 (マイケル・シーン出演) 『クィーン』 (マイケル・シーン出演) 『オスカー・ワイルド』 (マイケル・シーン出演) 『ジキル&ハイド』 (マイケル・シーン出演) 『カフス!』 (ブルース・ボックスライトナー出演) 『夢を生きた男/ザ・ベーブ』 (ブルース・ボックスライトナー出演)
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画
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