『 127時間 』 (2010)
監 督 : | ダニー・ボイル | キャスト : | ジェームズ・フランコ、アンバー・タンブリン、ケイト・マーラ、 クレマンス・ポエジー、 リジー・キャプラン、トリート・ウィリアムズ、 ケイト・バートン | 究極の選択を迫られた若き登山家アーロン・ラルストンのノンフィクションを基に、ダニー・ボイル監督が、荒野に取り残された男の127時間を描く。共同脚本にサイモン・ボーファイ、共同製作者にクリスチャン・コルソンなど、『スラムドッグ$ミリオネア』のスタッフが再結集している。 登山家のアーロン・ラルストンは仕事を終えると誰にも行き先を告げずにブルー・ジョン・キャニオンに向かう。しかし落石事故に見舞われ、右腕を断崖に挟まれたまま身動きが取れなくなってしまった。助けを呼ぶ術もなく5日間が過ぎ、命も尽き果てようというとき、アーロンは自身にある決断を下す。 |
Good! ・動きの少ない内容でよく最後まで描ききったと思う。たるみが無く、ラストまでテンポが良い。小品に収めたことも正解。 ・ラストに向けて主人公の心理が綿密に描かれています。達する過程、彼の人間性、試行錯誤の描写。ダニー・ボイルの丁寧な作品造りが光りました。 ・音楽が格好いい。効果的に使われていて作品全体を盛り上げてくれる。音楽と映像の組み合わせの妙はさすがダニー・ボイルだなと。 ・序盤のアップテンポでお気楽な雰囲気と、手を挟まれてからの危機的な状況の落差が興味深かった。前半に出てくる豊富な水は後半の乾きと対極する。脚本が見事。 ・アーロンの立場に自分を置き換えたらゾッとする。ジェームズ・フランコの熱演に拍手。メッセージ性もしっかりしていて観終わって涙が溢れました。 ・監督、演者、音楽、脚本、すべてが素晴らしかった。監督はダニー・ボイルなのだが、彼らしい映像も多く、最初から最後まで楽しめた。主人公の強い心と前向きな姿勢に感動。 ・ジェームズ・フランコの演技が秀逸。手を挟まれてからというもの様々な心理状態におちいるが、それを見事に表現。 ・主人公の人柄がいい。隣に住んでいそうなリアルな性格。すんなり感情移入できたので、映画の進行にスムーズに順応できた。この内容で暗くなりきらなかったのは音楽によるところが大きいと思う。 ・場面転換が少なく、役者も少ない。単調なのに観衆の心を引きつけて飽きさせない映画。3Dではないのにあの臨場感。監督の力量を感じた。ふらっと出掛ける癖のある人に観てほしいかも。 ・人は死を感じた時どのような心理になり、どのような行動をとるのか。そんな究極の場面に出くわす前に、自分の生き方を反省したり、周りの人へ感謝したりしておきたいですね。
CD 書籍 書籍 DVD No good
・監督が採用した斬新な映像テクニックが作品のテーマが合っていない気がする。もっとひっ迫した場面にできたはずなのに、どこか肩透かしに。ノンフィクションという壁もあったと思うけど、奇抜なアイデアは別の部分で発揮してほしかった。 ・ワンシチュエーションなので、やはり映画としては地味。充分には楽しむことができなかった。短い作品だがさらに短く30分ぐらいで作り直してほしい。 ・とにかく音楽がうるさい。テンポをつくりたかったのかもしれないが主人公が聴いてもいない、頭の中で鳴ってもいない音楽をあれだけ聴かせる必要はない。 ・5日間身動き出来なかったにしては主人公の見た目が綺麗。血色も良い。もっと悲惨な容姿になってるはず。 ・タイトルが『127時間』なので、その日数に到達するまでは特に大きな事態が起こらないことがわかってしまっている。その分、やはり退屈に感じることもあった。幻覚のシーンも幻覚だとバレている。 ・主人公の回想、後悔、未練が正直クドかった。実際あの状況になればああなるだろうとは思うけど…。 ・無駄な演出を省いて、もっとシンプルに描くことはできなかったか。上映時間は短くなるから諸事情も出てくるけど。余計なものは足さなくていい。 ・少し監督の自己陶酔が入っていて、その主張に嫌気がさすかもしれない。題材が地味な点も好き嫌いが分かれる要素だろう。 ・モデルになったアーロン本人が登場するのはあまり感心しない。テロップ説明だけで充分じゃないか。最後の最後に安直さが出てしまった。 ・R指定にはなっていないのですが、目を覆いたくなる凄惨なシーンが存在します。苦手な方は自主的に敬遠されたほうがいいと思います。お子さんも気をつけてほしい。
【関連作品】 『スラムドッグ$ミリオネア』 (ダニー・ボイル監督) 『サンシャイン2057』 (ダニー・ボイル監督) 『28日後...』 (ダニー・ボイル監督) 『ザ・ビーチ』 (ダニー・ボイル監督) 『トレインスポッティング』 (ダニー・ボイル監督) 『スモーキング・ハイ』 (ジェームズ・フランコ出演) 『スパイダーマン』 (ジェームズ・フランコ出演) 『呪怨 パンデミック』 (アンバー・タンブリン主演) 『ザ・リング』 (アンバー・タンブリン出演) 『ハリー・ポッターと炎のゴブレット』 (クレマンス・ポエジー出演)
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テーマ:映画レビュー - ジャンル:映画
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