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『ツリー・オブ・ライフ』 映画レビュー
『 ツリー・オブ・ライフ 』 (2011)

 
監  督 :テレンス・マリック
キャスト :ブラッド・ピット、ショーン・ペン、ジェシカ・チャステイン、フィオナ・ショー、
ハンター・マクラケン、ララミー・エップラー、タイ・シェリダン
 『シン・レッド・ライン』『ニュー・ワールド』で注目を集めたテレンス・マリック監督の最新作。1950年代のアメリカ中西部に生きた父子のドラマが、回想形式で展開。ブラッド・ピット、ショーン・ペンという2大スターの競演も見どころ。
 1950年代半ば、テキサスの片田舎で暮らしていた10代のジャック(ペン)。彼の生活は強権的な父親に支配されており、心に反発を募らせていく日々だった。数十年の時を経て思いを巡らすとき、彼はその記憶に何を見出すのだろうか。
ツリー・オブ・ライフ                                 
 

Good!

親との関係、夫婦の関係、子供との関係などを経験してきた成人じゃないとイマイチ分かりにくい映画ですが、もしそこが共感できれば、もう一つの人生を映画の中で体験したような錯覚にさえ陥ります。十年後、二十年後の評価が楽しみな作品です。

娯楽作品ではなく、芸術作品として観るべき映画。心の表現を抽象的な映像に昇華させているので、観る側が各自で解釈せねばならない。高度な鑑賞姿勢が要求されるので賛否は分かれると思うが、個人的には素晴らしい作品だった。

「人生において最も大切にすべきものは何か」を教えてくれる映画です。これは是非、若い人たちに観てもらいたい。やがてこの映画の意味が必ず理解できるはずです。

仕事の不調から徐々に高圧的な態度になっていく父親に対する息子の感情を、キリスト教の教えになぞりながら超映像化していくという実験的な作品。いささか宗教色が強いが、とても興味深く観れました。

ブラッド・ピットが父親としての重みを巧く表現しているのに驚いた。彼は役者として、新しい引き出しが増えたような気がする。

全く先が読めず、焦らされているようでいて、まったり美しい時間が過ぎてく……そんな不思議な感覚に陥る。

最後の最後でタイトルの意味、監督の意図が分かる。父がブラピ、息子がショーン・ペンという配役にも驚かされた。

はっきり言って主人公の半生は、特にドラマチックでも面白いわけでもない。が、その思い出の記憶にやけに壮大な自然風景がミックスされることで、独特の融合感が生まれている。これまでのどの映画とも似ていない、唯一無二の映画。

この映画を見ている間、自分の中の様々な事柄が胸を駆け巡った。自分を見つめる機会などあまりない毎日で、貴重な時間を提供してくれる何かがこの映画にはある。

鑑賞に臨む姿勢でこれほど評価が分かれる作品はないのでは? 娯楽映画としては確かに一握りの価値もないだろうが、一つのスピリチュアル映像として観た場合、これほど多くを語っている作品もないだろう。単純に「つまらない」と切り捨ててしまっては、少しもったいないと思う。


     DVD          DVD          DVD          DVD


No good

やりたいことはとてもよく分かるのだが、ショーン・ペンやブラッド・ピットを使ってやる映画じゃない。そもそもこれ、観客に向けて作ってないのでは? お金取って観せるものではないような……。

宇宙や自然の映像は美しいが、眠たくなってしまいます。後半には多少ストーリーらしきものが入るのですが、それはよくある反抗期の子供の話。威圧的だけどそんなに悪い人じゃないお父さんに反抗する悪ガキに、全く感情移入できませんでした。

感動のストーリーを期待していると、見事に肩透かしを食らいます。物語は途切れ途切れで分かりにくいが、それも確信犯。かなり気合を入れて観なければ置いてけぼりにされる。

テレンス・マリック監督の説教臭さは知っていたが、ここまで好き勝手やらかすとは思わなかった。単なるキリスト教のプロパガンダ映画。宗教的な世界観や歴史観を延々と観せられるのは、苦痛以外の何物でもない。

「親子の確執の物語」と「大自然の壮大さ」を対比する感性が、自分にはさっぱり理解できません。 綺麗な映像を観るなら、ネイチャードキュメンタリーの番組でも観た方がよほど有意義かと。

美術館の作品を観て、本当にその作品の意味を理解できる人間は一握り。その一握りの人間のための映画。

家族愛のドラマだと思っていたが、冒頭から恐竜が出てきました。思えばそこで見切りをつけるべきでした。予告編で判断するとエライ目を見ます。万人が楽しめる作品を作るのは無理でしょうが、その努力すらしないのは作り手として駄目でしょう。

ブラッド・ピットはともかく、ショーン・ペンはこの映画に必要だったのだろうか? あまりの出番の少なさに可哀想になってしまった。

ブラピファンには物足りなく、監督の精神世界を厳かに堪能しようとした人にはブラピは却ってイメージが強過ぎる。一体どういう層に向けてアピールしたかったのか。監督、ブラピ、そしてそれぞれのファン……一体この映画で誰が幸せになったのか。

個人的な見解になるが、映画とは娯楽であり商業活動である。その上で「どれほどの感動や興奮を観客に届けられるか」が作り手の腕の見せ所であると思う。この映画を評価することは、ある意味で映画をコケにすることだ。


【関連作品】
『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』 (ブラッド・ピット主演)
『Mr.&Mrs. スミス』 (ブラッド・ピット主演)
『オーシャンズ11』 (ブラッド・ピット出演)
『ファイト・クラブ』 (ブラッド・ピット出演)
『セブン・イヤーズ・イン・チベット』 (ブラッド・ピット主演)
『12モンキーズ』 (ブラッド・ピット出演)
『セブン』 (ブラッド・ピット主演)
『トゥルー・ロマンス』 (ブラッド・ピット出演)
『リバー・ランズ・スルー・イット』 (ブラッド・ピット主演)
『テルマ&ルイーズ』 (ブラッド・ピット出演)
『ミルク』 (ショーン・ペン主演)
『ミスティック・リバー』 (ショーン・ペン主演)
『シン・レッド・ライン』 (ショーン・ペン主演)
『デッドマン・ウォーキング』 (ショーン・ペン出演)
『ハリー・ポッターと賢者の石』 (フィオナ・ショウ出演)
『アンナ・カレーニナ』1997年 (フィオナ・ショウ出演)



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